絶対値の方程式
絶対値を含む方程式 ∣x−2∣=3 を、y=∣x−2∣ と y=3 のグラフの交点として解きます。
距離として読む
絶対値を距離と読むと、計算をしなくても答えが見えます。∣x−2∣ は数直線上での x と 2 のへだたりです。ですから ∣x−2∣=3 は、2 から 3 だけ離れた数はどれかという問いにほかならず、2 の右へ 3 進んだ 5 と、左へ 3 進んだ −1 が答えになります。よって交点は (5,3) と (−1,3) の 2 つです。絶対値の方程式は、数直線の上でものさしを当てる問題なのです。
場合分けで解く
場合分けで厳密に解くこともできます。
| 範囲 | 外した式 | 解 | 範囲に合うか |
|---|
| x≥2 | x−2=3 | x=5 | 合う |
| x<2 | −(x−2)=3 | x=−1 | 合う |
どちらも自分の範囲の条件に合っているので、2 つとも採用されます。
グラフで見る
y=∣x−2∣ は y=∣x∣ の V 字を右に 2 だけ平行移動した形で、折れ点は (2,0) にあります。水平な直線 y=k との交点の個数は、折れ点の高さ 0 が境目です。
| 直線 | 交点の個数 |
|---|
| y=k(k>0) | 2 つ |
| y=0 | 1 つ(折れ点) |
| y=k(k<0) | なし |
∣x−2∣=−1 のような方程式に解がないのは、V 字が x 軸より下に降りないからです。
不等式へ
同じ読み方は不等式にも使えます。
| 不等式 | 距離としての意味 | 解 |
|---|
| ∣x−2∣<3 | 2 からの距離が 3 未満 | −1<x<5 |
| ∣x−2∣=3 | 距離がちょうど 3 | x=−1,5 |
| ∣x−2∣>3 | 距離が 3 より大きい | x<−1 または x>5 |
グラフでいえば、V 字が直線 y=3 より下にある範囲と、上にある範囲にあたります。測定値の許容誤差を ∣x−a∣≤d と書くのも、この中心 a からのへだたりという読み方によります。グラフの大きな点が、交点 (5,3) と (−1,3) です。