三次関数 y=x3 のグラフ
y=x3 は x を 3 回掛け合わせた三次の単項式です。原点でいったん平らになり、そこから右上へどこまでも伸びていく曲線を描きます。
定義域と値域
定義域はすべての実数で、値域もすべての実数です。奇数乗なので x が負なら y も負になり、x2 と違って負の値もとります。
- 定義域はすべての実数
- 値域もすべての実数
- 極大・極小はなし
- 変曲点は原点 (0,0)
対称性
(−x)3=−x3 より、原点に関して点対称な奇関数です。符号だけが反転し、たとえば x=2 で 8、x=−2 で −8 となります。グラフは第 1 象限と第 3 象限に広がります。
増減と変曲点
導関数は次のようになります。
x=0 を除いてつねに正なので、全区間で単調に増加します。x=0 では y′=0 となって接線が x 軸に重なりますが、その前後で増加が続くため、ここは極大でも極小でもありません。
二階導関数 y′′=6x は x=0 の前後で符号を変えるので、原点は変曲点です。x<0 では上に凸、x>0 では下に凸となり、原点で曲がり方が入れかわります。
傾きが 0 でも止まらない
傾きが 0 になる点が極値とはかぎらない、というのがこの関数の教えるところです。y′=3x2 は x=0 で 0 になりますが、2 乗なので前後で符号が変わりません。増減が入れかわらないので、山にも谷にもならないわけです。極値かどうかは、傾きが 0 になることではなく、その前後で符号が変わることで決まります。
x2 との比較
| x | x2 | x3 |
|---|
| −2 | 4 | −8 |
| −0.5 | 0.25 | −0.125 |
| 0.5 | 0.25 | 0.125 |
| 2 | 4 | 8 |
原点付近はいったん平らになり、∣x∣ が 1 をこえると急激に立ち上がります。
逆関数
x3 は実数全体から実数全体への一対一の対応なので逆関数をもち、それが 3 乗根 y=3x です。方程式 x3=a は、どんな実数 a に対しても実数解をちょうど 1 つもちます。x2 のように定義域を制限する必要がないのは、奇数乗が符号を保つからです。
べき関数の仲間
x5 や x7 など奇数乗の代表でもあります。奇数乗はすべて (−1,−1)、(0,0)、(1,1) の 3 点を通ります。
| 関数 | 偶奇 | 値域 | 原点でのふるまい |
|---|
| y=x2 | 偶関数 | y≥0 | 最小点 |
| y=x3 | 奇関数 | すべての実数 | 変曲点 |
| y=x4 | 偶関数 | y≥0 | 最小点 |
| y=x5 | 奇関数 | すべての実数 | 変曲点 |
応用
- 相似な立体の体積は長さの 3 乗に比例する(辺が 2 倍なら体積は 8 倍)
- 三次方程式の解の公式(カルダノの公式)の出発点
- コンピュータグラフィックスや設計で使う三次スプライン曲線・ベジエ曲線