y=sinxy = \sin x

三角関数 y=sinxy = \sin x のグラフ

y=sinxy = \sin x は、単位円周上で角 xx(ラジアン)の位置にある点の yy 座標です。角が増えるにつれて点が円を回り、その高さが上下します。その動きをそのまま横に引き伸ばしたものが、正弦曲線(サインカーブ)です1

定義域と値域

定義域はすべての実数です。単位円上の点の高さなので 1sinx1-1 \leq \sin x \leq 1 となり、値域は区間 [1,1][-1, 1] になります。

  • 定義域はすべての実数
  • 値域は 1y1-1 \leq y \leq 1
  • 最大値は 11、最小値は 1-1
  • 振幅は 11、周期は 2π2\pi

周期性

円を一周すると点は元の位置に戻るので、sin(x+2π)=sinx\sin(x + 2\pi) = \sin x が成り立ちます。周期は 2π2\pi で、同じ波形が左右に限りなく繰り返されます。

対称性

sin(x)=sinx\sin(-x) = -\sin x が成り立つ奇関数で、グラフは原点に関して点対称です。

増減と極値

導関数は y=cosxy' = \cos x です。cosx>0\cos x > 0 の区間で増加し、cosx<0\cos x < 0 の区間で減少します。x=π2+2nπx = \dfrac{\pi}{2} + 2n\pi で最大値 11x=3π2+2nπx = \dfrac{3\pi}{2} + 2n\pi で最小値 1-1 をとります。

二階導関数は y=sinxy'' = -\sin x で、零点 x=nπx = n\pi のたびに符号が変わります。したがって変曲点は x=nπx = n\pi にあり、そこでの接線の傾きは ±1\pm 1 です。零点と変曲点が一致するのは、この関数が y=yy'' = -y を満たすためです。

特徴的な値

xxsinx\sin x
0000
π6\dfrac{\pi}{6}12\dfrac{1}{2}
π4\dfrac{\pi}{4}22\dfrac{\sqrt{2}}{2}
π3\dfrac{\pi}{3}32\dfrac{\sqrt{3}}{2}
π2\dfrac{\pi}{2}11
π\pi00

零点は sinx=0\sin x = 0 となる x=nπx = n\pinn は整数)で、π\pi ごとに等間隔に並びます。

原点付近の近似

原点での接線は傾き 11 の直線 y=xy = x で、次の極限が成り立ちます。

limx0sinxx=1\lim_{x \to 0} \frac{\sin x}{x} = 1

角が小さいとき sinxx\sin x \approx x と近似できるのはこのためです。テイラー展開はすべての実数で収束します。

sinx=xx33!+x55!\sin x = x - \frac{x^3}{3!} + \frac{x^5}{5!} - \cdots

奇数次の項しか現れないことが、奇関数であることの級数側の現れです。

微分の周期

微分するたびに次のように移り、44 回で元に戻ります。

回数導関数
11cosx\cos x
22sinx-\sin x
33cosx-\cos x
44sinx\sin x

他の関数との関係

cosx=sin(x+π2)\cos x = \sin\left(x + \dfrac{\pi}{2}\right) なので、余弦は正弦の波を左へ π2\dfrac{\pi}{2} ずらした形です。sin2x+cos2x=1\sin^2 x + \cos^2 x = 1 という関係もあり、これは単位円の方程式そのものです。オイラーの公式 eix=cosx+isinxe^{ix} = \cos x + i\sin x では、正弦が虚部を担います。

応用

  • ばねの振動や振り子のような単振動
  • 音・光・電波などの波
  • 交流電流と交流電圧
  • フーリエ解析における基本の波

フーリエ解析によれば、どんな周期的な波も正弦波の重ね合わせとして書けます2。正弦曲線は、繰り返す現象を記述するときの基本の形です。

  1. Sine and cosine、Wikipedia
  2. Fourier series、Wikipedia