いろは3010814 views
中学社会668760 views
小学社会310485 views
高校生物551766 views
高校化学2924392 views
小学理科719870 views
小学算数1200427 views
りんご209490 views
高校物理160203 views
高校国語788336 views
Help
Tools
NewsSpreadsheetCalendarBookkeepingMarkdown TablesLanguage Model NewsSlidesTier ListPen ToolIllustrationCrayonWatercolorPixel ArtASCII ArtPerspectiveEndless StairsGraphMind MapER DiagramFamily TreeMemeCurved TextImage EditorMosaicRetro FilterPencil SketchSwirl EffectLine ArtOCR/HighlighterMakeup EditorFaviconVideo TrimmerScrolling VideoVideo TitleColor PickerColor ExtractorBonfireFireworksCherry BlossomWater RippleWater SplashBreaking GlassGlass TextureFabric TextureWood GrainMarble TextureBrick Wall TextureMetal TextureWashi Paper TextureCardboard TextureCSS ButtonIcon MakerBar ChartGrouped Bar ChartStacked Bar ChartPie ChartLine ChartArea ChartStacked Area ChartScatter Plot3D Bar Chart3D Pie ChartBar Chart RaceBubble ChartPopulation PyramidPictogramEarningsCandlestick ChartInvestment RiskMortgage SimulatorCalculatorMatrix CalculatorFunction GraphPolynomial ExpansionVenn DiagramField VisualizerRubik's Cube Group TheoryTraveling SalesmanVoronoi and DelaunayFractalColumn ArithmeticDraw Math FiguresArithmetic AnimationArithmetic Word ProblemsCounting with Tree DiagramsCube NetsRolling DiceCross SectionsMotion PathMechanicsWavesElectromagnetic WavesCapacitorsLight and LensesThermodynamicsHow Semiconductors WorkMolecular StructuresAtomic OrbitalsElectrochemical CellsChemical EquilibriumCrystal LatticesBuffer pHOrganic Reaction MapPeriodic TableComplex IonsDNA Double HelixCell DivisionMembrane ChannelsNerve ImpulseMuscle ContractionHormones and HomeostasisRock ClassificationWeatherConstellationsSolar and Lunar Eclipses3D ModelingFloor PlanSeismic StructuresIntersection TurnMaglevCooking AnimationOrigamiLive Viewer CountGeoJSON MapRailway MapPopulation MapCrime MapLand Price MapSchool MapShrine and Castle MapHouse of Representatives MapWord MapSolitaireReversiHakoiri MusumeChessHamburgerRippleSlide Puzzle MakerNeon PinballNovel MakerJapanese Typing PracticePiano Score EditorMusic TheoryShogi StrategyPiano Rhythm Game

English

可分なヒルベルト空間はどれも ℓ2 と同じ形になる

の元は関数、 の元は数列です。見た目には共通点がありません。

それでも つはユニタリ同型になります。可分なヒルベルト空間はどれも と同じ形をしている[1]

区別する手がかりは正規直交基底の個数だけ。個数がそろえば、空間として区別がつきません。

フーリエ係数とベッセルの不等式

を正規直交系とします。 に対して をフーリエ係数と呼びます[2]

有限個で近似したときの誤差を計算しましょう。 を引くと、次のようになります。

左辺は 以上なので、部分和はいつも 以下です。 を大きくしてベッセルの不等式が出ます。

等号が成り立つかどうかが分かれ目になる。等号のとき、この正規直交系は基底と呼べます[2]

正規直交基底の言いかえ

正規直交系 について、次の条件はすべて同値です[2]

すべての でパーセバルの等式 が成り立つ。
の張る空間が稠密である。
の直交補空間が になる。
が包含について極大な正規直交系である。

つ目の言いかえがあるので、ツォルンの補題から基底の存在が言えます。どのヒルベルト空間にも正規直交基底があります[1]

例:三角関数系

を並べます。 は整数全体を走ります[3]

直交性は積分で確かめられる。 なら次のようになります。

指数関数の周期がちょうど整数回入るので、 周期ぶんの積分が消えます。 なら被積分関数が になり、値は

正規直交系だと分かりました。これが基底になることは、三角多項式が稠密だという事実から従います[1]

例:グラム・シュミットで作る

基底が最初から見えていなくても、直交化すれば作れます。 を直交化しましょう[1]

これがルジャンドル多項式です。正規化した形を書きます。

の直交性は、 が奇関数なので から出ます。

も奇偶で消えます。 は計算が要る。 になりました。

ノルムも確かめられます。 なので、 を掛けると長さが です。

可分だと基底が可算になる

ヒルベルト空間が可分であることと、可算な正規直交基底をもつことは同値です[1,2]

片方向は、可算な稠密集合をグラム・シュミットにかけるだけ。もう片方向は、基底の有理係数の有限和が稠密になることから出ます。

は可分です。三角多項式が稠密で、係数を有理数に限っても近づけられるためです。

同型定理

可算な正規直交基底 をとり、 を係数の列へ移す写像を作ります[1]

パーセバルの等式から です。等長なので単射になります。

全射になることはリース・フィッシャーの定理から出ます[4] をとり、部分和のノルムを計算しましょう。

右辺は の尾なので へ向かいます。部分和はコーシー列になり、完備性から収束する。

その極限を とすれば です。 はユニタリ写像になりました[4]

可算な正規直交基底をとる

係数の列へ移す

パーセバルの等式で長さが保たれる

リース・フィッシャーの定理で全射になる

例:関数を係数へ移す

でとり、三角関数系の係数を計算します。

の係数は です。 のときは部分積分で出ます。

絶対値は 。この列が 側の姿になります。

パーセバルの等式を当てましょう。左辺は です。

整理すると が出ます。同型の等式が、そのままバーゼル問題の答えを返しました。

ヒルベルト次元

正規直交基底の濃度は、基底のとり方によりません[1]。これをヒルベルト次元と呼びます。

つのヒルベルト空間がユニタリ同型になることと、ヒルベルト次元が等しいことは同値です。

可分で無限次元なら、次元は可算無限。だから も、すべて同じ空間になります。

可分なヒルベルト空間

正規直交基底が可算。 とユニタリ同型になる

可分でないヒルベルト空間

基底が非可算。濃度ごとに違う空間が並ぶ

例:可分でない空間

を非可算な集合とし、 を考えます。台が可算で二乗和が有限な族の全体です。

なら になります。互いに 離れた元が非可算個あるので、可算な稠密集合はとれません。

可分でないヒルベルト空間は と同型になりません。次元が違うためです。

のパーセバル等式から得られる の値はどれですか。

__RESULT__

、定数項の寄与が なので、残りが です。これが に等しいので、和は になります。 は符号を交互にした和、 は別の級数の値です。

検算

正規直交系だと思ったら、まず 本ずつ内積を計算します。 にならない組があれば直交系ではありません。

次にノルムが かを見る。ここまでが正規直交系の確認です。

基底かどうかは、パーセバルの等式を つの具体的な で確かめると早い。両辺の数値が合わなければ、まだ足りない元があります。

よくある誤り

直交系ならすぐ基底だと考える。極大でないと足りません。
ベッセルの不等式で等号がいつも成り立つとする。基底のときだけです。
可分でない空間も と同型だと思う。次元が違うので同型になりません。
係数列が二乗和有限でなくても級数が収束すると考える。リース・フィッシャーの条件が要ります。
基底の濃度がとり方で変わると思う。どのとり方でも同じ濃度になります。
グラム・シュミットで正規化を忘れる。長さを にそろえてはじめて正規直交系です。
同型を「集合として同じ」と読む。保たれるのは内積の構造です。

基底を 組とれば、あとは係数の列を見ればよい。関数の空間を数列の空間として扱えるところに、この定理の効きめがあります。

参考

Orthonormal basis - Wikipedia
Orthonormalbasis - Wikipedia
Base de Hilbert - Wikipédia
Riesz–Fischer theorem - Wikipedia
$L^2[0, 1]$ の元は関数、$\ell^2$ の元は数列です。それでも正規直交基底を 1 組とり、$x$ を係数の列へ移すとユニタリ写像になり、2 つは同じ空間として扱えます。長さを保つのはパーセバルの等式、全射を保証するのはリース・フィッシャーの定理。三角関数系の直交性、グラム・シュミットで作るルジャンドル多項式、$f(x) = x$ の係数からバーゼル問題の $\pi^2/6$ が出るところまで並べました。可分でない空間だけが仲間に入らない。