中学社会668782 views
高校倫理1440172 views
LaTeX962207 views
高校国語788355 views
ヒストリア290629 views
MathPython497416 views
小学社会310495 views
高校日本史190578 views
いろは3011036 views
高校生物551780 views
Help
Tools
NewsSpreadsheetCalendarBookkeepingMarkdown TablesLanguage Model NewsSlidesTier ListPen ToolIllustrationCrayonWatercolorPixel ArtASCII ArtPerspectiveEndless StairsGraphMind MapER DiagramFamily TreeMemeCurved TextImage EditorMosaicRetro FilterPencil SketchSwirl EffectLine ArtOCR/HighlighterMakeup EditorFaviconVideo TrimmerScrolling VideoVideo TitleColor PickerColor ExtractorBonfireFireworksCherry BlossomWater RippleWater SplashBreaking GlassGlass TextureFabric TextureWood GrainMarble TextureBrick Wall TextureMetal TextureWashi Paper TextureCardboard TextureCSS ButtonIcon MakerBar ChartGrouped Bar ChartStacked Bar ChartPie ChartLine ChartArea ChartStacked Area ChartScatter Plot3D Bar Chart3D Pie ChartBar Chart RaceBubble ChartPopulation PyramidPictogramEarningsCandlestick ChartInvestment RiskMortgage SimulatorCalculatorMatrix CalculatorFunction GraphPolynomial ExpansionVenn DiagramField VisualizerRubik's Cube Group TheoryTraveling SalesmanVoronoi and DelaunayFractalColumn ArithmeticDraw Math FiguresArithmetic AnimationArithmetic Word ProblemsCounting with Tree DiagramsCube NetsRolling DiceCross SectionsMotion PathMechanicsWavesElectromagnetic WavesCapacitorsLight and LensesThermodynamicsHow Semiconductors WorkMolecular StructuresAtomic OrbitalsElectrochemical CellsChemical EquilibriumCrystal LatticesBuffer pHOrganic Reaction MapPeriodic TableComplex IonsDNA Double HelixCell DivisionMembrane ChannelsNerve ImpulseMuscle ContractionHormones and HomeostasisRock ClassificationWeatherConstellationsSolar and Lunar Eclipses3D ModelingFloor PlanSeismic StructuresIntersection TurnMaglevCooking AnimationOrigamiLive Viewer CountGeoJSON MapRailway MapPopulation MapCrime MapLand Price MapSchool MapShrine and Castle MapHouse of Representatives MapWord MapSolitaireReversiHakoiri MusumeChessHamburgerRippleSlide Puzzle MakerNeon PinballNovel MakerJapanese Typing PracticePiano Score EditorMusic TheoryShogi StrategyPiano Rhythm Game

English

何重に巻きついているかを整数で書く|写像度の定義と計算

同じ次元の閉多様体のあいだの写像に、整数を つ割り当てます。何重に巻きついているか、という数です[1]

巻き数はホモトピーで動きません。連続に変形しても整数は変わらないので、写像を分類する道具になります。

以下ではホモロジーによる定義と正則値による定義を並べ、符号を数える計算を重ね、ホップの定理と代数学の基本定理まで進みます。

ホモロジーによる定義

, を向きづけられた連結な閉 次元多様体とします。最高次のホモロジーはどちらも で、基本類が生成元です。

連続写像 は準同型 を誘導します。 から への準同型は整数倍しかありません[1,3]

この整数を写像度といいます。ホモトピックな写像は同じ準同型を誘導するので、写像度もそろいます。

向きを決めておく必要があります。どちらかの向きを裏返すと符号が変わる。

例: 円周の z の n 乗

を複素平面の単位円と見て、 とします。

の生成元は 周する道です。 で送ると 周する道になります。

が負でも同じで、逆向きに 周します。写像度は巻き数そのものです[1]

正則値による定義

が滑らかなら、幾何的に数えられます。サードの定理から正則値 がとれます[3]

逆像 は有限個の点です。各点で は局所的に微分同相で、向きを保つか裏返すかのどちらか。

向きを保つ点を 、裏返す点を として足します。正則値の選び方によらずに同じ値が出る、というところが定理です。

図では上向きの交わりが つ、下向きが つで、合計は です。破線の高さを変えても和は変わりません。

局所写像度

正則値でなくても、逆像が孤立していれば計算できます。各点のまわりの小さな球体をとり、そこでの局所的な次数を定めます。

局所写像度は、その点のまわりの小球の境界から、行き先の小球の境界への写像の次数です[3]

滑らかで正則な点では になり、さきほどの符号の式に戻ります。滑らかでない写像でも数えられる、という点でこちらのほうが広く使えます。

性質

写像度は次の性質を持ちます。

ホモトピックな写像は同じ次数を持つ。
合成の次数は積になる。
恒等写像の次数は
定値写像の次数は
全射でない写像の次数は

最後の つは短く示せます。 が点 を外すなら、 を通ります。この空間は可縮なので は定値写像にホモトピック、よって次数

対偶をとると、次数が でなければ全射だと分かります。方程式 が解を持つ、という主張に読み替えられます[2]

例: 対蹠写像

の各点を原点について反対側へ送る写像 を考えます。

座標を つずつ反転する写像の合成として書けます。反転は 回で次数 です。

次元球面は の中にあるので、座標は 個。

が奇数なら 、偶数なら です[1] では対蹠写像が回転にホモトピックで、たしかに次数

では次数 なので、恒等写像にホモトピックにはなりません。偶数次元の球面で連続な向きの反転が起きない、という事情がここに現れます。

ホップの定理

球面の自己写像では、次数が完全な不変量になります[1]

つの写像がホモトピックであることと、次数が等しいことが同値です。整数 つで写像のホモトピー類が決まってしまう。

より一般に、 次元の閉多様体から への写像も次数で分類されます。ホップの次数定理といいます[3]

例: 球面の n 次ホモトピー群

ホップの定理を に当てます。元は から への写像のホモトピー類でした。

次数が類を決めるので、対応は です。次数の和が写像の和に対応するので、群としても同型になります。

生成元は恒等写像、つまり次数 の元です。ここでも整数が巻き数として現れています。

例: 代数学の基本定理

を次数 の複素係数多項式とし、根を持たないと仮定します[4]

半径 の円周に を制限し、原点のまわりの巻き数を見ます。 を大きくとると最高次の項が支配的になり、巻き数は です。

に近づけると、像は に縮みます。仮定から なので、巻き数は

を連続に動かすと像も連続に動きます。巻き数は整数なので、途中で飛べません。

から へ変わるには、どこかで曲線が原点を通る必要があります。それは という根の存在にほかならず、仮定に反します。

代数の定理が、巻き数が整数だという事実だけで証明されました。

例: 被覆写像の次数

枚の被覆写像とし、両方とも向きづけられた閉多様体だとします。

正則値をとると、逆像はちょうど 点です。被覆写像は局所的に微分同相なので、各点の符号は

向きを保つ被覆なら全部 で、次数は です。

円周の 乗写像は 枚の被覆でした。さきほどの計算と一致します。

向きを裏返す被覆が混じると、符号が打ち消し合います。 枚の被覆ですが、 が偶数のとき が向きづけできないため、この形の議論はそのまま使えません。

例: トーラスから球面へ

出発と行き先が違う多様体でも次数は定まります。 から への写像を作ってみましょう。

トーラスを正方形の辺を貼ったものと見て、辺の部分を 点につぶします。残るのは正方形の内部と 点なので、できる空間は です。

この写像は 次元の胞体を に送るので、基本類を基本類へ移します。

あとは 次写像を後ろにつなげば、次数 の写像が作れます。合成の次数が積になる性質を使いました。

どの整数も実現できる、と分かります。次数は写像を分類するだけでなく、写像を設計する目安にもなります。

一般の多様体のあいだ

定義には向きづけ可能性が要りました。向きづけできない場合は、係数を にとります。

はどの閉多様体でも成り立つので、 に値をとる次数が定まります。

次数は偶奇しか見ません。それでも全射性の判定には十分で、 なら全射だと言えます。

解析の側では、有界領域と境界を使ったブラウワーの写像度が使われます[2] なら方程式が解ける、という形で、微分方程式の存在定理に使われる道具です。

参考文献

Degree of a continuous mapping - Wikipedia(英語)
Abbildungsgrad - Wikipedia(ドイツ語)
degree of a continuous function - nLab
Fundamental theorem of algebra - Wikipedia(英語)
基本類がどれだけ倍になるかで写像度を定め、正則値の逆像を符号つきで数えるやり方と突き合わせます。$z^n$ の巻き数、対蹠写像の $(-1)^{n+1}$、全射でない写像が $0$ になる理由を計算で並べる。次数が等しいことと写像がホモトピックであることが同値になり、$\pi_n(S^n) \cong \mathbb{Z}$ が出ます。巻き数が整数だという事実だけで代数学の基本定理も証明できる。