※これはメモです。
すべての0以外の環は少なくとも一つの極大イデアルをもつ。証明は、イデアルの包含関係に順序をつけてツォルンの補題を適用しておしまい。
イデアルの全順序部分集合について、それらの和(集合としての和)をとれば、それはイデアルになり、全順序部分集合の上界になる。
イデアルの包含関係による順序において、すべての鎖が真に大きくなりつづけないとき、その環はネーター環になる。無限に大きいイデアルをとることができないという意味。
逆をアルティン環という。つまりすべての鎖が真に小さくなりつづけないような環。
ネーター環はある意味で有限性をもっている。しかしすべての環は極大イデアルをもつ。これは一見わかりにくが、そのわかりにくさは、そもそもツォルンの補題を理解していないところから出てくる…。
参考: Atiyah MacDonald 「可換代数入門」(共立出版・新妻弘訳)