\mathrm{O} を原点とする xyz 空間において,点 \mathrm{P} と点 \mathrm{Q} は次の 3 つの条件 (a),(b),(c) を満たしている。
(a) 点 \mathrm{P} は x 軸上にある。
(b) 点 \mathrm{Q} は yz 平面上にある。
(c) 線分 \mathrm{OP} と線分 \mathrm{OQ} の長さの和は 1 である。
点 \mathrm{P} と点 \mathrm{Q} が条件 (a),(b),(c) を満たしながらくまなく動くとき,線分 \mathrm{PQ} が通過してできる立体の体積を求めよ。
\mathrm{OP} = a とおくと \mathrm{OQ} = 1 - a で、0 \leqq a \leqq 1 です。\mathrm{Q} は yz 平面の上で、原点を中心とする半径 1 - a の円周上を自由に動ける。
x 軸のまわりに線分 \mathrm{PQ} を回転させた線分も条件を満たすため、立体は x 軸のまわりの回転体になります。\mathrm{P} を x 軸の負の側にとった線分は、正の側の線分と yz 平面について対称。
以下では x \geqq 0 の部分の体積を求め、2 倍します。図は a を 1 つ決めたときに、線分 \mathrm{PQ} が円錐の側面を描くようす。
回転体だから、\mathrm{Q} が z 軸の正の部分にある場合を調べれば足ります。
0 < a < 1 として \mathrm{P}(a, 0, 0)、\mathrm{Q}(0, 0, 1 - a) とおくと、線分 \mathrm{PQ} は xz 平面の直線 \dfrac{x}{a} + \dfrac{z}{1 - a} = 1 のうち、x \geqq 0、z \geqq 0 の部分になる。
0 < k < 1 とする。線分が平面 x = k と交わるのは a \geqq k のときで、交点の z 座標は次のとおり。
z = (1 - a)\left(1 - \dfrac{k}{a}\right)
a = k と a = 1 では z = 0 となり、a を動かすと z は 0 から最大値までのすべての値をとります。
\mathrm{Q} の向きは自由だから、平面 x = k での断面は、点 (k, 0, 0) を中心とし、z の最大値を半径とする円板になる。
展開すると z = 1 + k - \left(a + \dfrac{k}{a}\right) です。相加平均と相乗平均の関係から a + \dfrac{k}{a} \geqq 2\sqrt{k} で、等号は a = \sqrt{k} のとき成り立つ。
k < \sqrt{k} < 1 だから a = \sqrt{k} はとれる値で、断面の半径は次のようになります。
1 + k - 2\sqrt{k} = (1 - \sqrt{k})^2
図の線分を重ねていくと、上の縁は曲線 \sqrt{x} + \sqrt{z} = 1 になる。半径 (1 - \sqrt{k})^2 は、この曲線の x = k での高さです。
平面 x = k での断面積は \pi(1 - \sqrt{k})^4 です。x \leqq 0 の部分も同じ形だから、体積 V は次の積分になる。
V = 2\displaystyle\int_0^1 \pi(1 - \sqrt{k})^4\,dk
\sqrt{k} = u とおくと k = u^2、dk = 2u\,du で、k が 0 から 1 まで動くとき u も 0 から 1 まで動く。
V = 4\pi\displaystyle\int_0^1 u(1 - u)^4\,du
残った積分は、1 - u = w とおくと w^4 と w^5 の積分に分かれます。
\begin{aligned} \int_0^1 u(1 - u)^4\,du &= \int_0^1 (1 - w)w^4\,dw \\ &= \dfrac{1}{5} - \dfrac{1}{6} = \dfrac{1}{30} \end{aligned}
体積は V = 4\pi \cdot \dfrac{1}{30} = \dfrac{2\pi}{15} です。