曲線の長さ

曲線の長さも定積分で求まります1y=23x3/2y = \dfrac{2}{3}x^{3/2}0x30 \leq x \leq 3 の長さを計算します。

出発点はピタゴラスの定理

曲線を細かく折れ線で置きかえると、11 本ぶんの長さは Δx2+Δy2\sqrt{\Delta x^2 + \Delta y^2} です。これを Δx\Delta x でくくると 1+(ΔyΔx)2Δx\sqrt{1 + \left( \dfrac{\Delta y}{\Delta x} \right)^2}\,\Delta x となり、足し上げて極限をとります。

L=ab1+f(x)2dxL = \int_a^b \sqrt{1 + f'(x)^2}\,dx

長さの公式は、22 点間の距離の公式を細切れにして足したものです。

計算する

この関数では f(x)=x1/2f'(x) = x^{1/2} なので 1+f(x)2=1+x1 + f'(x)^2 = 1 + x と、根号の中がきれいになります。

L=031+xdx=[23(1+x)3/2]03=23(81)=143L = \int_0^3 \sqrt{1 + x}\,dx = \left[ \frac{2}{3}(1 + x)^{3/2} \right]_0^3 = \frac{2}{3}(8 - 1) = \frac{14}{3}
曲線の長さ1434.667\dfrac{14}{3} \approx 4.667
両端を結ぶ線分214.583\sqrt{21} \approx 4.583

曲線は線分より少しだけ長いことになります。二点を結ぶ最短の道が線分であることの確認にもなっています。

直線で確かめる

y=xy = x では f=1f' = 1 なので L=0a2dx=2aL = \int_0^a \sqrt{2}\,dx = \sqrt{2}\,a です。原点から (a,a)(a, a) までの距離と一致します。公式は当たり前の値をきちんと返します。

計算が難しくなる場合

曲線長さの積分結果
y=23x3/2y = \dfrac{2}{3}x^{3/2}1+xdx\int\sqrt{1+x}\,dx初等的に解ける
y=x2y = x^21+4x2dx\int\sqrt{1+4x^2}\,dx対数を含む形
楕円初等関数で書けない2

根号の中が 22 乗にならない関数では、計算が難しくなります。長さの積分は、面積の積分よりずっと手強い相手です。

円周の長さ

y=r2x2y = \sqrt{r^2 - x^2} では f=xr2x2f' = -\dfrac{x}{\sqrt{r^2 - x^2}}1+f2=rr2x2\sqrt{1 + f'^2} = \dfrac{r}{\sqrt{r^2 - x^2}} です。これを r-r から rr まで積分すると πr\pi r となり、上半円の長さとして正しい値です。

グラフの右上へ伸びる曲線が y=23x3/2y = \dfrac{2}{3}x^{3/2}、その上にある曲線が被積分関数 y=1+xy = \sqrt{1 + x} で、大きな点は両端です。

  1. Arc length、Wikipedia
  2. Elliptic integral、Wikipedia