台形公式
原始関数が求まらない積分は、数値で近似します。短冊の代わりに台形を並べるのが台形公式です1。f(x)=x2 の 0 から 2 までで精度を見ます。
2 等分で試す
台形の面積は上底と下底の平均に幅を掛けたものです。
2f(0)+f(1)×1+2f(1)+f(2)×1=20+1+21+4=3 真の値は 38≈2.667 なので、誤差は 31 です。
一般の形
両端だけ半分の重みをつけた和になります。
∫abf(x)dx≈h(2f0+f1+⋯+fn−1+2fn) これは左端で作った和と右端で作った和の平均でもあります。
| 作り方 | 値 |
|---|
| 左端の和 | 1 |
| 右端の和 | 5 |
| 平均(台形公式) | 3 |
低く見積もる近似と高く見積もる近似を足して 2 で割った形です。
分割を細かくする
| 分割 | h | 近似値 | 誤差 |
|---|
| 2 等分 | 1 | 3 | 31 |
| 4 等分 | 0.5 | 2.75 | 121 |
h を半分にすると誤差が 4 分の 1 になり、誤差が h2 に比例することが読み取れます。区分求積法の誤差は h に比例するので、台形公式のほうが速く縮みます。
誤差の向き
| 関数の凹凸 | 台形公式の見積もり |
|---|
| 下に凸 | 高く出る |
| 上に凸 | 低く出る |
台形の上辺が曲線より上にあるか下にあるかで決まります。凸凹の向きを知っていれば、誤差の向きも分かります。
さらに精度を上げる
直線ではなく放物線で近似します。3 点ずつ放物線で結ぶと誤差が h4 に比例するシンプソン則になり、同じ 4 等分で 38 を誤差なしに再現します2。2 次関数は放物線で完全に表せるからです。
グラフのなめらかな曲線が y=x2、折れ線が台形の上辺をつないだ近似で、大きな点は分点です。
- Trapezoidal rule、Wikipedia
- Simpson's rule、Wikipedia