y=(1−∣x∣2/3)3/2y = \left(1 - |x|^{2/3}\right)^{3/2}

アステロイドの上半分 y=(1−∣x∣2/3)3/2y = \left(1 - |x|^{2/3}\right)^{3/2}

y=(1−∣x∣2/3)3/2y = \left(1 - |x|^{2/3}\right)^{3/2} は、アステロイド(星芒形)の上半分です1。名はギリシア語の「星」に由来し、四つの尖った角をもつ星形の曲線として知られています。

x2/3+y2/3=1x^{2/3} + y^{2/3} = 1

x2/3x^{2/3} は xx が負でも ∣x∣2/3|x|^{2/3} に等しいので、式は yy 軸の左右で同じ形になります。

定義域と対称性

  • 定義域は −1≤x≤1-1 \leq x \leq 1
  • 値域は 0≤y≤10 \leq y \leq 1
  • 偶関数
  • 頂点 (0,1)(0, 1) と xx 軸との接点 (±1,0)(\pm 1, 0) を通る

下半分とあわせた曲線全体は、xx 軸・yy 軸・原点のいずれに関しても対称で、原点のまわりに 90∘90^\circ 回転させても重なります。

媒介変数表示

x=cos⁡3tx = \cos^3 t、y=sin⁡3ty = \sin^3 t とおくと x2/3+y2/3=cos⁡2t+sin⁡2t=1x^{2/3} + y^{2/3} = \cos^2 t + \sin^2 t = 1 となり、この表示が曲線全体をちょうど一周します。上半分は 0≤t≤π0 \leq t \leq \pi の部分にあたります。

尖点と接線

0<x<10 < x < 1 での導関数は y′=−1−x2/3x1/3y' = -\dfrac{\sqrt{1 - x^{2/3}}}{x^{1/3}} です。

近づき方y′y'曲線の入り方
x→1−x \to 1^{-}→0\to 0xx 軸に接して入る
x→0+x \to 0^{+}→−∞\to -\infty垂直に立つ

頂点 (0,1)(0, 1) は接線が垂直な尖点であり、左右の枝はなめらかにつながらず尖ります。四つの角 (±1,0)(\pm 1, 0) と (0,±1)(0, \pm 1) は、いずれもこの尖点です。

凹凸

0<x<10 < x < 1 では y′′>0y'' > 0 で下に凸です。左半分も対称性から下に凸なので、変曲点はもちません。頂点から急な傾きで下り、xx 軸に近づくにつれて寝ていく形になります。

周長と面積

図形周長面積
アステロイド663π8≈1.178\dfrac{3\pi}{8} \approx 1.178
半径 11 の円2π≈6.2832\pi \approx 6.283π≈3.142\pi \approx 3.142

同じ 44 点を通る円と比べると、辺が内側へへこんだぶんだけどちらも小さくなっています。

線分の包絡線

長さ 11 の線分の両端を xx 軸と yy 軸に乗せたまま動かすと、線分の族が包む曲線がちょうどこのアステロイドになります。切片を (a,0)(a, 0) と (0,b)(0, b)(a2+b2=1a^2 + b^2 = 1)とすると、その直線は点 (a3,b3)(a^3, b^3) で曲線に接します。壁に立てかけた梯子がすべり落ちるときに描く輪郭、と言い換えることもできます。

成り立ちと歴史

アステロイドは、半径 14\dfrac{1}{4} の円が半径 11 の円の内側を滑らずに転がるとき、小円上の一点が描く軌跡です。尖点の個数は半径の比で決まります。

半径の比尖点の数名前
13\dfrac{1}{3}33デルトイド
14\dfrac{1}{4}44アステロイド

1717 世紀にレーマーが歯車の歯形を調べる中で現れ、ヨハン・ベルヌーイやライプニッツも扱いました。アステロイドという名が定着したのは 1919 世紀のことです。

  1. Astroid、Wikipedia