y=sin2xy = \sin^2 x

関数 y=sin2xy = \sin^2 x のグラフ

y=sin2xy = \sin^2 x は正弦を二乗した関数です。二乗したことで負の部分が折り返され、周期がもとの半分になります。交流の実効値や光の強度など、振動の「強さ」を扱う場面でくり返し現れる形です。

半角の公式

二倍角の公式 cos2x=12sin2x\cos 2x = 1 - 2\sin^2 x を解くと、次が得られます。

sin2x=1cos2x2\sin^2 x = \frac{1 - \cos 2x}{2}

この式が示すとおり、sin2x\sin^2 xcos2x\cos 2x を上下反転して半分にし、12\dfrac{1}{2} だけ持ち上げたものです。振幅 12\dfrac{1}{2}、中心 12\dfrac{1}{2}、周期 π\pi の余弦波にほかなりません。

定義域と値域

  • 定義域はすべての実数
  • 値域は 0y10 \leq y \leq 1
  • 周期は π\pi
  • 偶関数

周期と対称性

sin(x+π)=sinx\sin(x+\pi) = -\sin x ですが二乗すると符号が消えるので、周期は π\pi です。もとの sinx\sin x2π2\pi の半分になっている点が要注意です。また sin\sin が奇関数でも二乗すれば偶関数になるので、グラフは yy 軸に関して対称です。

零点と最大

sinx=0\sin x = 0 となる x=nπx = n\piy=0y = 0 になりますが、そこは重解なので曲線は xx 軸に接するだけで下へ抜けません。最大値 11x=π2+nπx = \dfrac{\pi}{2} + n\pi でとります。山と谷が交互に並ぶ sinx\sin x と違い、山だけが等間隔に並ぶ形です。

xxsin2x\sin^2 x位置
0000xx 軸に接する
π4\dfrac{\pi}{4}12\dfrac{1}{2}変曲点
π2\dfrac{\pi}{2}11最大
3π4\dfrac{3\pi}{4}12\dfrac{1}{2}変曲点
π\pi00xx 軸に接する

増減と変曲点

導関数と二階導関数は、二倍角を使うと簡潔になります。

y=2sinxcosx=sin2xy=2cos2x\begin{align*} y' &= 2\sin x\cos x = \sin 2x \\ y'' &= 2\cos 2x \end{align*}

cos2x=0\cos 2x = 0 となる x=π4+nπ2x = \dfrac{\pi}{4} + \dfrac{n\pi}{2} が変曲点で、そこでの値は 12\dfrac{1}{2}、ちょうど上下の中間になります。

平均

sin2x+cos2x=1\sin^2 x + \cos^2 x = 1 が恒等的に成り立ち、しかも cos2x\cos^2 xsin2x\sin^2 x を平行移動しただけですから、二つの平均は等しくなければなりません。和の平均が 11 なので、それぞれの平均は 12\dfrac{1}{2} です。積分でも同じ答えが出ます。

1π0πsin2xdx=12\frac{1}{\pi}\int_0^{\pi}\sin^2 x\,dx = \frac{1}{2}

不定積分は x2sin2x4+C\dfrac{x}{2} - \dfrac{\sin 2x}{4} + C です。

応用

交流電流の消費電力は電流の二乗に比例するので、正弦波の電流が生む電力の波形がこの曲線になります。平均が 12\dfrac{1}{2} であることから、実効値が最大値の 12\dfrac{1}{\sqrt{2}} 倍になるという電気の基本公式が導かれます1

  • 交流の実効値と消費電力
  • 偏光板を通る光の強度を与えるマリュスの法則2
  • 量子力学における確率密度(波動関数の絶対値の二乗)
  1. Root mean square、Wikipedia
  2. Polarizer、Wikipedia