平均値の定理
区間の両端を結んだ割線と平行な接線が、その区間の内側に必ずあります。これが平均値の定理です1。f(x)=x2 の区間 [1,2] で確かめます。
割線の傾き
2−1f(2)−f(1)=14−1=3 同じ傾きの接線を探す
f′(x)=2x なので f′(c)=3 を解いて c=23 です。区間 1<c<2 の内側にあります。
接点は (23,49)、接線は y=3x−49 です。グラフでは割線 y=3x−2 と平行な直線に見えます。
定理の主張
f が閉区間 [a,b] で連続、開区間 (a,b) で微分可能なら、次を満たす c が a と b の間に少なくとも 1 つあります。
b−af(b)−f(a)=f′(c) 少なくとも 1 つなので、2 つ以上あってもかまいません。
ロルの定理
f(a)=f(b) の場合が特別な場合です。そのとき右辺は 0 になり、f′(c)=0 となる c が区間の内側にあることになります。これをロルの定理といいます2。
| 条件 | 結論 |
|---|
| 一般の f(a)、f(b) | 割線と平行な接線がある |
| f(a)=f(b) | 水平な接線がある(ロルの定理) |
仮定が必要なこと
連続でも微分可能でなければ成り立ちません。f(x)=∣x∣ を [−1,1] で見ると、割線の傾きは 0 ですが、傾き 0 の接線はどこにもありません。x=0 で微分できないからです。
何の役に立つか
平均値の定理は、平均変化率と微分係数を結ぶ橋です。f′>0 なら関数が増加するという当たり前に見える事実も、2 点をとって f(b)−f(a)=f′(c)(b−a)>0 とすることで、この定理から証明されます。
グラフの放物線が y=x2、2 点を通る直線が割線、それと平行な直線が接線で、大きな点は (1,1)、(2,4) と接点です。
- Mean value theorem、Wikipedia
- Rolle's theorem、Wikipedia