指数関数の定積分

exe^x は微分しても積分しても exe^x のままです1。その積分を計算します。

∫01ex dx=[ex]01=e−1≈1.71828\int_0^1 e^x\,dx = \left[ e^x \right]_0^1 = e - 1 \approx 1.71828

原始関数が自分自身なので、面積は端の値の差だけで出ます。

面積の関数が同じ形

00 から xx までの面積を F(x)=ex−1F(x) = e^x - 1 と書くと、FF のグラフは exe^x を下に 11 だけ動かした形です。ふつうは面積の関数はもとの関数と違う形になりますが、exe^x ではそれが起こりません。

面積が高さと同じ

−∞-\infty から xx までの面積を考えます。

∫−∞xet dt=[et]−∞x=ex\int_{-\infty}^{x} e^t\,dt = \left[ e^t \right]_{-\infty}^{x} = e^x

点 xx における高さ exe^x とちょうど等しくなります。左へ伸ばした無限の帯の面積が有限に収まるのは、ete^t が急速に 00 へ近づくからです。

主な積分

積分結果
∫01exdx\int_0^1 e^x dxe−1≈1.718e - 1 \approx 1.718
∫−∞xetdt\int_{-\infty}^{x} e^t dtexe^x
∫0∞e−xdx\int_0^{\infty} e^{-x} dx11
∫012xdx\int_0^1 2^x dx1log⁡2≈1.443\dfrac{1}{\log 2} \approx 1.443

指数関数の減り方が、無限の区間を有限の面積に閉じ込めます。底が ee でない場合は係数がつき、微分のときに log⁡2\log 2 が掛かったので、積分では割ることになります。

応用

応用では、この積分が量の総和として現れます。

  • 放射性物質の崩壊で残る量
  • コンデンサに流れ込む電気量
  • 複利で積み上がる額

どれも変化の速さが量に比例する現象で、積分すると指数関数が顔を出します。

グラフの急に立ち上がる曲線が y=exy = e^x、それを下に 11 動かした曲線が面積を表す y=ex−1y = e^x - 1 で、大きな点は (0,1)(0, 1) と (1,e)(1, e) です。

  1. Exponential function、Wikipedia