商の微分

分数の形の関数は、商の微分の公式で微分します1。f(x)=x2−1x2+1f(x) = \dfrac{x^2 - 1}{x^2 + 1} で確かめます。

公式

(uv)′=u′v−uv′v2\left( \frac{u}{v} \right)' = \frac{u'v - uv'}{v^2}

u=x2−1u = x^2 - 1、v=x2+1v = x^2 + 1 とすると u′=v′=2xu' = v' = 2x なので、次のようになります。

f′(x)=2x(x2+1)−(x2−1)⋅2x(x2+1)2=4x(x2+1)2f'(x) = \frac{2x(x^2 + 1) - (x^2 - 1) \cdot 2x}{(x^2 + 1)^2} = \frac{4x}{(x^2 + 1)^2}

分子は u′v−uv′u'v - uv' で、引く順序を入れ替えると符号が反対になります。積の微分と違って順序が効きます。

増減

分母は 22 乗なので常に正で、符号は分子の 4x4x だけで決まります。

範囲f′f'増減
x<0x < 0負減少
x>0x > 0正増加

x=0x = 0 で最小値 f(0)=−1f(0) = -1 をとります。

漸近線

x→±∞x \to \pm\infty では分子と分母の次数が同じなので f→1f \to 1 に近づきます。y=1y = 1 が漸近線です。実際、次のように変形できます。

f(x)=1−2x2+1f(x) = 1 - \frac{2}{x^2 + 1}

11 から正の量を引いた形になっています。この形なら商の微分を使わずに、−2(x2+1)−1-2(x^2+1)^{-1} を微分して同じ答えを出せます。

主な値

xxf(x)f(x)f′(x)f'(x)
−1-100−1-1
00−1-100
110011

偶関数なので yy 軸について対称です。値域は −1≤f<1-1 \leq f < 1 で、xx 軸と交わるのは x=±1x = \pm 1 の 22 点です。

積の微分から導ける

uv=uv−1\dfrac{u}{v} = uv^{-1} と見て積の微分を使い、(v−1)′=−v′v2\left( v^{-1} \right)' = -\dfrac{v'}{v^2} を入れます。

u′v−1+u(−v′v2)=u′v−uv′v2u'v^{-1} + u\left( -\frac{v'}{v^2} \right) = \frac{u'v - uv'}{v^2}

覚える公式を増やしたくなければ、こちらで済ませてもかまいません。

分母が 00 になる点では、そもそも関数が定義されないので微分もできません。この関数は x2+1>0x^2 + 1 > 0 なので、すべての xx で微分できます。

グラフの下に凸の曲線が y=x2−1x2+1y = \dfrac{x^2 - 1}{x^2 + 1}、原点を通る曲線が導関数で、大きな点は最小点と xx 軸との交点です。

  1. Quotient rule、Wikipedia