平均変化率と微分係数
平均変化率は、区間の両端を結んだ直線の傾きです1。f(x)=x2 の区間 [1,2] で計算します。
2−1f(2)−f(1)=14−1=3 この 3 は、2 点 (1,1)、(2,4) を通る直線、すなわち割線の傾きそのものです。その直線は y=3x−2 です。
区間を縮めていく
区間の右端を 1 に近づけると、割線の傾きはどう変わるでしょうか。区間 [1,1+h] の平均変化率を計算します。
hf(1+h)−f(1)=h(1+2h+h2)−1=2+h | h | 平均変化率 2+h |
|---|
| 1 | 3 |
| 0.1 | 2.1 |
| 0.01 | 2.01 |
| →0 | →2 |
微分係数
この極限の値を x=1 における微分係数といい、f′(1) と書きます。
f′(1)=h→0limhf(1+h)−f(1)=2 微分係数は、その点での接線の傾きです。(1,1) を通る傾き 2 の直線は y=2x−1 で、グラフでは放物線に 1 点で触れています。割線は 2 点で交わり、接線は触れるだけという違いがあります。
区間の量と点の量
| 項目 | 平均変化率 | 微分係数 |
|---|
| 決まる対象 | 区間 | 点 |
| 図形的な意味 | 割線の傾き | 接線の傾き |
| 運動での意味 | 平均の速度 | 瞬間の速度 |
導関数へ
同じ計算を一般の x=a で行うと h(a+h)2−a2=2a+h となり、h→0 で 2a に近づきます。区間を潰していく操作が、そのまま導関数を作る操作になっています。
どの x でも同じ計算ができるので、微分係数は x の関数になります。f(x)=x2 では f′(x)=2x で、これを導関数といいます。x=1 を入れると 2、x=2 を入れると 4 で、放物線が右へ行くほど急になることと合っています。
グラフの放物線が y=x2、2 点を通る直線が割線、放物線に接する直線が接線で、大きな点は (1,1) と (2,4) です。
- Derivative、Wikipedia