三角形の内接円

三角形の 33 辺すべてに接する円を内接円といい、その中心を内心と呼びます1。頂点 A(0,0)A(0, 0)B(5,0)B(5, 0)C(3.2,2.4)C(3.2, 2.4) の三角形で求めます。

辺の長さ

長さ
BCBC33
CACA44
ABAB55

32+42=523^2 + 4^2 = 5^2 が成り立つので、CC を直角とする直角三角形です。

内心の作り方

内心は 33 つの内角の二等分線の交点です。角の二等分線上の点は、その角をはさむ 22 辺から等距離にあります。だから 22 本の二等分線の交点は 33 辺すべてから等距離にあり、残る 11 本も必ずそこを通ります。その等距離が内接円の半径です。

半径は面積から

内心と 33 頂点を結ぶと、三角形は底辺が各辺、高さが rr33 つの三角形に分かれます。

S=12ar+12br+12cr=rss=a+b+c2\begin{align*} S &= \frac{1}{2}ar + \frac{1}{2}br + \frac{1}{2}cr = rs \\ s &= \frac{a + b + c}{2} \end{align*}

ここでは S=12×3×4=6S = \dfrac{1}{2} \times 3 \times 4 = 6s=6s = 6 なので r=Ss=1r = \dfrac{S}{s} = 1 です。

直角三角形なら、斜辺を cc として r=a+bc2r = \dfrac{a + b - c}{2} でも求められます。3+452=1\dfrac{3 + 4 - 5}{2} = 1 で一致します。

内心の座標

内心の座標は、向かい合う辺の長さを重みにした加重平均です。a=BCa = BCb=CAb = CAc=ABc = AB として次のようになります。

I=aA+bB+cCa+b+c=3(0,0)+4(5,0)+5(3.2,2.4)12=(3,1)I = \frac{aA + bB + cC}{a + b + c} = \frac{3(0,\, 0) + 4(5,\, 0) + 5(3.2,\, 2.4)}{12} = (3,\, 1)

内接円は (x3)2+(y1)2=1(x - 3)^2 + (y - 1)^2 = 1 になります。中心の yy 座標 11 は、そのまま辺 ABAB までの距離なので、半径が 11 であることがグラフから読み取れます。

外心との違い

項目内心外心
定め方内角の二等分線の交点辺の垂直二等分線の交点
等距離になる相手3333 頂点
位置つねに内側形によっては外側

内心は必ず三角形の内側にあります。33 辺から等距離という条件は、内側でしか満たされないからです。

グラフの 33 本の直線が 33 辺、上下 22 本の弧が内接円で、大きな点は 33 頂点と内心 (3,1)(3, 1) です。

  1. Incircle and excircles、Wikipedia