y=x2−11 有理関数 y=x2−11
y=x2−11 は、分母が x2−1=(x−1)(x+1) と因数分解できる有理関数です。分母が 0 になる点が 2 つあるため、グラフは 2 本の垂直漸近線によって 3 つの部分に分断されます。定数項の符号が違うだけの y=x2+11(アニェージの曲線)が全実数でつながったなめらかな釣鐘形になるのと比べると、対照的な形です。
定義域と値域
x=1 と x=−1 を除くすべての実数が定義域です。
| x の範囲 | x2−1 | y の範囲 |
|---|
| ∣x∣>1 | 正 | y>0 |
| ∣x∣<1 | −1≤x2−1<0 | y≤−1 |
あわせて値域は y≤−1 または y>0 となり、−1<y≤0 の値はとりません。
対称性
f(−x)=f(x) より偶関数で、グラフは y 軸に関して対称です。
増減と極値
導関数は次のようになります。
f′(x)=−(x2−1)22x 分母は定義域上つねに正なので、符号は分子の −2x だけで決まります。x<0 で増加、x>0 で減少し、x=0 で極大値 −1 をとります。この点 (0,−1) は中央の区間における山の頂上ですが、グラフ全体の最大値ではありません。両端の区間では y がいくらでも大きくなるからです。極大が最大とはかぎらないことを、目で確かめられる例になっています。
漸近線
x=1 と x=−1 が垂直漸近線です。分母の符号がどちら側から 0 に近づくかで、発散の向きが変わります。
| 近づけ方 | 分母の符号 | 極限 |
|---|
| x→1+ | 正 | y→+∞ |
| x→1− | 負 | y→−∞ |
| x→−1+ | 負 | y→−∞ |
| x→−1− | 正 | y→+∞ |
また x→±∞ で y→0 となるため、x 軸が水平漸近線です。
凹凸
二階導関数は f′′(x)=(x2−1)36x2+2 です。分子はつねに正なので、符号は (x2−1)3 すなわち x2−1 の符号と一致します。外側の 2 つの区間では下に凸、中央の区間では上に凸です。符号が変わるのは x=±1 ですが、そこは定義域の外なので変曲点はありません。
部分分数分解
この関数は 2 つの反比例の差に分けられます。
x2−11=21(x−11−x+11) こう見ると、x=1 と x=−1 の近くでそれぞれ一方の項だけが暴れることが分かります。これを使うと積分も求まります。
∫x2−1dx=21lnx+1x−1+C この値は ∣x∣<1 では −artanhx、∣x∣>1 では −arcothx に一致します。
応用
減衰のない強制振動では、振幅が ω02−ω21 に比例します。外力の角振動数 ω を固有振動数 ω0 に近づけると振幅が限りなく大きくなる共鳴の様子は、この関数の垂直漸近線そのものです。