疑う心があると、なんでもないことまで恐ろしく感じられ、ありもしない不安や敵意を見てしまうこと。いったん人を疑い出すと、ふだんなら気にもとめない言動まで、あやしく思えてくる心理をいう。
もとは「疑心、暗鬼を生ず」という言い回しで、疑う心が、暗やみにいるはずのない鬼の姿まで見せる、という意味から来ている。中国の古い書物に見える考え方で、疑いが妄想を呼ぶさまをたとえている。
人間関係がこじれたときや、不信感がふくらんで悪いほうへ悪いほうへと考えてしまう場面で使う。「うたがえばきりがない」「思い過ごし」と近く、根拠のない不安にとらわれた状態をいましめるときに引かれる。